学習難易度☆☆☆ 仮定法の基礎

難易度☆☆☆高校生くらいまで

仮定法についてのご質問をよくいただくのでまとめてみました。仮定法は大きく3つに分けられています。条件が現実的か非現実的か、時間軸が現在・未来or過去かによって使い分けられます。それぞれの文法構造はこちらです。

1. First Conditional (仮定法未来)
未来に起こる可能性のある、現実的な条件と結果を表す。
文法構造
If節: If + 主語 + 動詞の現在形
主節: 主語 + will / can / may + 動詞の原形
例: If it rains the day after tomorrow, I will stay home. (明後日雨が降ったら家にいます。)
・時制の一致: If節が未来の内容でも、未来形のwillではなく現在形を使います。英語の副詞節(時や条件)における時制の一致に従います。
・確実性の高さ: この条件文は、日本語の「おそらく~だろうという」というニュアンスに近く、現実的に起こり得る可能性に使えます。未来の計画や予測などに使われます。
・命令文や提案:主節ではwillだけではなく、命令文やshould, might, canなどの助動詞を使うこともあります。

2. Second Conditional (仮定法過去)
現在または未来の事実とは異なる、非現実的な状況や仮定を表す。
文法構造
If節: If + 主語 + 動詞の過去形
主節: 主語 + would / could / might + 動詞の原形
例: If I were a bird, I could fly to you. (もし私が鳥だったのなら、あなたの元へ飛んでいけるのに。)
・非現実性の強調:この仮定法過去は、現在の事実とは異なる想像上の状況を表現しています。日本語の「もし~だったら~なのに」というニュアンスに近いです。実際には起こり得ない非現実的なことに使います。
・be動詞の使い方: If節でbe動詞を使う場合、主語が I, he, she, itどれであってもwereを使います。口語ではwasも使われます(文法的には正しくない)。
・助動詞のニュアンス
would: 「〜だろう」という一般的な結果
could: 「〜できる」という能力
might: 「〜かもしれない」という可能性

3. Third Conditional (仮定法過去完了)
過去の事実に反する仮定=過去に起こらなかったことの結果を表す。
文法構造
If節: If + 主語 + had + 過去分詞
主節: 主語 + would / could / might + have + 過去分詞
例: If he had left earlier, he would have caught the airplane. (もしもっと早く出発していたら、飛行機に間に合っていただろうに。=事実としては飛行機には間に合わなかった)
・過去の後悔や非難: 過去の事実に反することを述べるため、「もしあの時〜していれば〜だったのに」といった後悔、非難、想像上の状況などを表現するのに使われます。
・混合仮定法:第三条件文(Third Conditional 仮定法過去完了)と第二条件文(Second Conditional 仮定法過去)を組み合わせたMixed Conditional(混合仮定法)も存在します。これは過去の仮定が現在の結果に影響を与える場合に使われます。
文法構造: If + 主語 + had + 過去分詞, 主語 + would + 動詞の原形
例: If Emma had listened to your advice, she wouldn't be in this trouble now. (もしあなたのアドバイスを聞いていたら、エマは今こんな困った状況にはなっていないだろうに。)
If I had saved money, I would be rich now. (もしお金を貯めていたら、今はお金持ちだろう。)
would be が今の状態を表すのがポイント。

仮定法での最大のポイントは、日本語での仮定法の呼び名もあると思います。英語では、それぞれFirst Conditional、Second Conditional、Third Conditionalと呼びますが、日本語では仮定法未来、仮定法過去、仮定法過去完了と呼びます。特に仮定法過去という名前自体が紛らわしいです。これは過去形を用いているというだけで、仮定法過去は過去のことを示しているわけではなく、現在から未来のことをフォーカスしていることに注意してください。

〇If節のない仮定法
条件を表すif節がなくても、文脈や助動詞によって仮定の意味を示すことがあります。
・助動詞の過去形: could, would, mightなどの助動詞の過去形を使うことで、「〜だろう」という仮定的な意味合いを単文で表現できます。
例: I would love to travel around the world. (世界中を旅してみたい。)

・倒置: ifを省略して、動詞・助動詞のwere, had, shouldを文頭に置くことで、仮定法を表現できます。文語的でフォーマルです。
例: Were I a bird, I could fly. (私が鳥なら飛べるだろう。)
例: Had I known he was coming, I would have prepared in advance. (彼が来ることを知っていたら事前に準備していただろう。)
例: Should you need help, don't hesitate to call me. (助けが必要だったら、遠慮なく教えてください。)

・Zero Conditional (ゼロ条件文):科学的事実や普遍的な真理など、常に同じ結果になるものに使います。
構文: If + 現在形
例: If you heat ice, it melts. (氷を温めると溶ける。)

・仮定法でよく使われるイディオム
If I were you (もし私があなたなら)というアドバイスなどに使う定型表現です。
as if / as though: (まるで〜のように)という意味で仮定的な状況を表現します。
例: She talks as if she were a doctor. (彼女はまるで医者であるかのように話す。)

仮定法は、主に「もし〜なら」「あり得ないこと」「過去に起こらなかったこと」という非現実的な状況を表現する文法です。他にも、if onlyやI wishなど、仮定法と同じように非現実的な願望を表現する慣用句もありますが、これらは仮定法のルールを応用したものと考えると理解しやすいと思います。

2025年08月26日