Pleaseから始まる命令文は、必ずしも丁寧とは限らず、むしろ直接的で強い命令に聞こえることがあるので注意が必要です。これに対して、Can you pleaseやCould you pleaseは、依頼のニュアンスが加わることで、より丁寧な表現として一般的に使われています。
例
1: Please (直接的な命令/指示)
Pleaseを文頭に置く命令形は、「〜してください」という直接的な指示になりがちです。
Please close the door. (ドアを閉めてください。)
状況によっては、「閉めなさい」という強い指示や、イライラした口調に聞こえる可能性があります。しかし、標識やマニュアルなどの書き言葉での指示(Please
drive slowly.)や、感謝を込めた短い依頼(例: Please accept this gift.)では普通に使われます。
2: Can you please ... ? (一般的な依頼)
Can you...?(〜できますか?)にpleaseを加えることで依頼のトーンになり、直接的な命令を避けることができます。
Can you please close the door? (ドアを閉めてもらえますか?)
日常的で一般的な依頼で、命令形よりも丁寧ですが、親しい間柄など、カジュアルなシチュエーションに適しています。
Can you please send me the file by tomorrow? (そのファイルを明日までに送ってもらえますか?)
標準的な依頼表現です。
3: Could you please ...? (最も丁寧な依頼)
Could you...?は、Can you...?の過去形ではなく、仮定法のニュアンスを持つため、「もしよろしければ、〜していただけますか?」という控えめで丁寧な依頼になります。
Could you please close the door? (ドアを閉めていただけますでしょうか?)
最も丁寧な表現で、依頼に応じるかどうか相手に選ぶ余地を与えている印象があります。ビジネスシーンや顧客など、敬意を示すべき相手に対して非常に適切です。
Could you please review this document when you have a moment? (お時間のあるときに、この書類をご確認いただけますでしょうか?)
相手の都合を尋ねつつ、丁寧に依頼しています。
pleaseの位置による違い
依頼の焦点や強調度合いにわずかな違いが発生します。
1. Could you please sign here? (文中のplease)
pleaseを動詞の直前に置くことで、依頼全体に対して丁寧さや配慮を加えています。標準的で洗練された依頼の形式です。
Could you please fill out this form?
丁寧な自然な流れで「ここに記入していただけますか?」というニュアンスを伝えます。書き言葉やフォーマルな場面での依頼として最も使われている形式の一つです。
2. Could you sign here, please? (文末のplease)
pleaseを文末に置くことで、依頼全体の終わりに丁寧さを追加しています。
文末のpleaseは、話し手が「これはただの命令ではなく、あなたへのお願いです」と付け加えているような印象を与えることができます。また、シチュエーションによっては、相手に対して「お願いだからやってください」という懇願のようなニュアンスがわずかに加わることもあります。
Could you pass me the salt, please? (日常的な短い依頼)
Could you send me the email right now, please? (少し急いでいる、もしくは確認の意味合い)
Could you please ... ?よりも、さらに丁寧さや相手への遠慮の気持ちを強調したい場合は、以下の表現が使われます。
1: Would you mind V-ing(動名詞) ...? (〜していただけますか?)
「〜することを気にされますか?」という直訳で、相手の意向を最優先する非常に丁寧な依頼です。
Would you mind turning the TV off? (テレビを消していただいてもよろしいでしょうか?)
* 返答が特殊で、「いいですよ」という承諾の意味では、否定形のNo, not at all.やOf course not.と答えます。Yesと答えると、「気にするからできない」という意味になり、断ることになります。
2: Would you be able to ... ? (〜していただくことは可能でしょうか?)
能力や可能性について尋ねる表現で、実行の難易度が高い依頼や、ビジネスでの丁寧な打診によく使われます。
Would you be able to attend the meeting tomorrow? (明日の会議に出席していただくことは可能でしょうか?)
3: I would be grateful if you could ... (〜していただけると幸いです。)
特にメールなどの書き言葉で使われます。「〜していただけると感謝いたします」という意味で、命令的なトーンを完全に排除した表現です。
I would be grateful if you could send me the revised document by the end
of the day. (本日中に修正された書類を送付していただけますと幸いです。)
Pleaseで始まる文章は、文脈やトーンによっては丁寧に使われる一方で、単なる命令な表現と捉えられるリスクがあります。Can you pleaseやCould you pleaseは、疑問文の形式をとることで、相手に許可を求める、もしくは相手の意志を尊重するという要素が加わります。丁寧で自然な表現になります。





















